肩腱板断裂と五十肩のちがいは?
あなたがいつものように洗濯物を干そうとしたとき、
肩が上がらず「いよいよ五十肩か」と思ってがっくりしたことありませんか?
ところが、そのうちに動かさないのに痛むようになりました。
「すぐ治る」と友人達は言いますが・・・
肩腱板断裂と五十肩はよく混同されていますが、
厳密には違う病状です。
これは整形外科医でも混同している人がたくさんいます。
五十肩とは、
「明らかな原因が同定できない、痛みを伴った肩関節の拘縮」と
言うのが定義です。
それに対して肩腱板断裂では拘縮は必要ではありません。
ですから、、両者の一番の違いは拘縮の有無ですね。
拘縮とはあなたも聞き慣れない言葉だと思いますが、
簡単に言うと関節が固まってしまっている状態です。
肩の場合は肩が上がらない、と言うことです。
ここで大事な事は、上がらないと一口に言っても、
力を抜いて他人に腕をあげてもらっても痛くて
途中までしか上がらないと言うのが拘縮ですが、
力を抜いて他人(または反対の手で)にあげてもらうと上がるが、
自分では痛くてあげられない、
と言うのが典型的な肩腱板断裂の特徴です。
ちなみに、あなたが五十肩の場合だったら、
ボーリングを趣味にしている人は
五十肩になりづらいとかは聞いたことがあります。
またその時はこんな両肩用サポーターをつけられています。
肩腱板断裂の病状は?
あなたが棚の物を取ろうとして手を上げようとするときや、
食卓の醤油に手を伸ばして取ろうとするとき、
エプロンのひもを後ろで結ぶとき・・・・などに、
肩や腕に痛みが走ります。
病状が進行すると手が上がらなくなり、
夜でもうずくようになります。
この病状は五十肩とよく勘違いし、
病院で受診するのが遅れる場合が多くなりますから、
注意してくださいね。
肩腱板断裂の診断・治療法は?
レントゲン検査では肩腱板断裂はわかりませんが、
MRI検査を行なうと断裂の大きさまですぐわかります。
この検査はレントゲンでは写らない筋肉や腱などをはっきり描出し
腱板断裂も1センチくらいの小さいものでも早期に診断可能ですし、
関節造影検査を行うと本来漏れない関節の外に
腱板断裂部から造影剤が漏れることで診断が確定できます。
中高齢の方で断裂が小さいときは、
手術をしなくても病状が取れる場合もあります。
治療は、安静、消炎鎮痛剤の内服、リハビリです。
また、ステロイドやヒアルロン酸の注射も炎症を抑えるのに用います。
それから比較的年齢の若い方でケガによってできた断裂が大きい場合は、
多くは手術をします。
腱板は上腕骨の付着部からはがれるように切れているために、
自然に元通りのなることはないからです。
手術には、手術の傷が小さく、術後の痛みが少ない内視鏡手術もあります。
術後はやはりリハビリを行ないます。
自分でリハビリをする場合は、
間がたっているのなら、お風呂に入った際に肩を反対の方で前にあげる練習を
してもいいかも知れません。